川尻温泉から開聞岳を眺める

　これから屋久島を離れて九州”本土”に上陸します。〔開聞岳〕〔阿蘇山〕〔霧島山〕〔祖母山〕〔久住山〕を登ります。
　これらの山はかつて歩いた山々です。久住山は２度ほど歩いたでしょうか。いま家内を案内しながら３０年前の青春時代の思い出の地を、またサラリーマンとして出張の機会に急ぎ足で歩いた山を、その当時のことを懐かしく思い出しながら歩きました。

　屋久島の山々が素晴らしかっただけに、正直なところ、今回はこれらの山々がやや格落ちした、もの足りない感じがしました。というよりも、屋久島の山が一等飛びぬけてよかったせいかもしれません。屋久島の山々の魅力に対抗するには、やはり「くじゅう山」の牧歌的でのびやかな高原の光景をおいてほかにないかもしれません。じつは法華院温泉小屋に泊まってゆっくりと「くじゅう山」を歩くことを楽しみにしていましたが雨で日帰りになってしまいました。来年の６月上中旬、全山がミヤマキリシマでピンク色に染まるころ、大船山、平治岳を訪れますか。　

　もう一つの楽しみが温泉です。とくに鹿児島と熊本は温泉天国。どこに入ろうか、目移りして困るほどです。だが、自分の気に入った温泉を探すのは実際難しいものです。今回は駆け足の登山ですから、朝早い出発が連日続き、のんびりと湯につかってなどいられません。朝風呂などもってのほかです。気に入った温泉などではもっとゆっくりしたかった。これが本音です。

１０月５日（金）屋久島から開聞岳へ
　
安房＝北部観光＝宮之浦港（トッピー）10:20＝種子島＝鹿児島本港北埠頭12:55＝鹿児島市（レンタカー）14:00（R225、226、238）＝14:55指宿温泉（天然砂むし「砂楽」）16:30（R226、243）＝17:20川尻温泉

　屋久島での最終日です。鹿児島に渡る船の時間まで北部の海岸へドライブです。入り江を囲んで集落があります。吉田という集落で時間切れ。沖に口永良部島が見えました。宮之浦でレンタカーを返して、宮之浦港へ。鹿児島港まで一人7000円。屋久島が徐々に遠ざかっていきます。名残惜しい、そんな気持ちでした。種子島に寄港しました。2時間半ほどの船旅です。

　鹿児島港ではレンターカー・ジャパレンの方が迎えてくれました。今日の５日から１０日までの5日間、車を借ります。福岡で乗り捨てます。車種は1000ccのトヨタ・ヴィッツ。料金は約5万円強でした。さあ〔開聞岳〕を目指します。せっかくなので途中で〔指宿の砂むし温泉〕に入ります。こんなに気持ちがいいものなのか。屋久島での疲れがほぐれていきます。
・指宿温泉　砂むし会館「砂楽」（さらく）
鹿児島県指宿市湯の浜五丁目２５ー１８ TEL: 0993(23)3900

　今晩の宿は開聞岳の姿が一番よく見えるという〔川尻温泉〕です。ここの湯は茶褐色しています。好みです。透明な湯より色があるのが好きです。たとえば乳白色とか、黄白色とか、茶褐色とか。ですが不透明な湯の露天風呂は要注意です。湯の中に岩が隠れていて足をぶつけることがあるからです。