ミャンマー国内におけるアドバイス(2002年1月10日)
（これは古川さんが、われわれのためにまとめてくれた「旅行の手引き」です）
１． 一般的事項
① 当地の人はよく分かっていなくても「OK」「YES」と言うのでよく確認して下さい。時間、場所等の確認は3回する事が必須と言う人もいます。ややこしい依頼をする時には紙に書いて指示する方がいいかも知れません。
② ヤンゴンの治安は良く、基本的には安全な町ですが、勿論外国ですから相応の注意は必要です。特に車には十分注意して下さい。ハンドルを握ると偉そうな気分になり、歩行者には配慮しません。ミャンマー人と一緒に車道を横断する時、注意しないと1人取り残されて危険な状態になる事があります。
思わぬ所にある穴ぼこ、段差等にも十分注意して下さい。 ③ 当地の人は、学校で教えない為、地図を見たり、書いたりする事が極めて苦手です。自分のよく知っている場所でも、地図で指し示す事、簡単な地図を書く事が出来ない場合がありますので、驚かないで下さい。
④ 写真撮影は町中等普通の所では全く問題ありません。人々は決して怒ったりはせず、むしろ笑顔を見せてくれるでしょう。ただし、軍施設、兵士などの撮影はしない方がいいでしょう。（撮影しても逮捕される様な事は無いと思いますが）
⑤ フィルムはヤンゴンでは冨士のISO100、36枚撮りネガカラーで約240円、コニカの同様のもので、約200円程度で買えますが、地方では入手が困難になるか、あっても少し高いと思います。ご到着の翌日に地方に出発しますので、地方旅行分まではお持ち頂いた方がいいでしょう。リバーサルフィルム等、特殊なものはご持参下さい。
⑥ 現在の為替の実勢レートは1ドル＝約720チャット（Kyat）です。1ドル＝132.90円（1/10の仲値）ですから、1チャット＝132.9 ÷ 720＝0.1845円です。つまり、チャット価格を5で割ればほぼ円価格となります。（500チャットの物は約100円ということです。）
⑦ チャットレートの急落により、円換算ベースの当地の庶民生活（低所得者層）の消費水準は極めて低く、住居費等を含む一人あたりの最低生活費は１ヶ月約2000円程度だそうです。家族4人で6千円程度で何とか１ヶ月暮せるそうです。給与水準も工場労働者、建設現場等の未熟練労働者で、最低賃金は日給約30円程度、30日働いても900円程度です。
⑧ 従って、上記の円価格は当地の人々の生活実感からは、大きくはずれており、少なくともチャット価格を10倍程度した円価格の価値があると思われます。つまりミャンマー人にとって100チャットは、日本人の少なくとも1000円程度の感覚かと思います。
⑨ 一方、我々外国人の場合、様々な場面において外国人向け価格が適用されるという物価の二重価格制（制度としてある）があり、基本的に外国人は米ドル建て物価の中で暮らしています。生活費はバンコクにおける生活費より、かなり高くつきます。(特に住居費、交通費、通信費、医療費等)
⑩ 基本的にチップの心配は要りませんが、もしあげたい場合にはホテルのボーイには、せいぜい100～200チャット（16～35円）程度でしょう。
⑪ みやげものについては、ヤンゴンのボージョーマーケットで大概のものは揃います。また、ドル表示の所はかなり高い値段をつけていると考えて下さい。ただし、そういう所でしか買えない品質の高いものもあります。みやげ物としてはうるし塗り、木彫り、銀器、ロンジーの布、シャンバッグ等が一般的です。
⑫ 宝石は信用のおける店で買って下さい。こういう店はドル(FEC)表示です。出国時必要になる場合がありますので、購入証明書を必ずもらって下さい。
⑬ 水はちゃんとした商店、レストラン等信用できる場所で買って下さい。露天で売っているものは偽物の恐れがあるので、絶対に買わないで下さい。各ホテルに無料サービスでついているコンプリメンタリー･ウォーターを持って出られるといいと思います。
⑭ ミャンマー料理が口に合う場合でも、調子に乗って食べ過ぎないで下さい。香辛料等がたくさん使ってあるせいか、後でお腹の中が焼ける様な感じになって来て地方で1日寝込んだご夫妻がいらっしゃいました。露天で麺類を食べて腹を壊した方もおられますのでご注意下さい。
⑮ AUNG SAN SUU KYI（アウンサン･スーチー）、KYAT（チャット）、TOKYO（トーチョー）の様にKYの発音をチと発音します。
⑯ 国内旅行時にもパスポートは必携です。空港、ホテル等で提示を求められます。
⑰ 空港には国内線、国際線共に1時間前到着が原則であり、且つそれで十分です。（パスポートをホテルに置き忘れたりしないと言う前提で）
⑱ 各地方空港到着時、空港カウンターで次のフライトの予約確認が必要です。ガイドが行いますが万が一、ガイドが忘れている様な場合には言って下さい。
⑲ 国内便は出発、到着時刻が一定しません。ずれても慌てない様なスケジュールにして下さい。また、早く到着して迎えが来ていない場合は動かずに待っていて下さい。
2.服装、持参物
① 服装はヤンゴンでは半袖ポロシャツで十分です。地方では日中は半袖ポロシャツですが、朝夕はセーター、ヤッケ程度は必要になるでしょう。オーバーコート等は不要です。冬着等、ご帰国時迄使われないものは自宅でお預かりします。
② パゴダ、寺院では素足になる必要があります。しばしば靴を脱いだり、履いたりしなければなりませんし、足も汚れますので、履き慣れたサンダル、草履等をひとつお持ちになるといいと思います。無ければ当地で皆が履いている草履をご用意しておきます。半ズボン、短いスカート等もダメです。
③ 日中の日差しは強烈ですので、サングラス、日焼け止めクリーム。正露丸等ご自分にあう胃腸薬。香取線香、虫除けスプレー等（但し、圧縮ガス使用のものは機内に持ち込めないのでダメ、なければこちらにありますので結構です。）
④ 携帯電話等通信機器は見つかると没収される恐れがありますので、絶対に持込まないで下さい。パソコン、カメラ、ビデオ等は問題ありません。
3．マンダレー
① マンダレーではザガイン･ヒル（4ドル）、マンダレー･ヒル（3ドル）、マハムニ･パゴダ（4ドル）、王宮（5ドル）等の入山料、拝観料がかかります。
② マンダレー･ヒルから眺める夕陽は最高ですので夕暮れ時に登るといいでしょう。階段で登ると途中にいろいろ仏像等もあり面白く、趣きもありますが、1時間程度かかります。車で登る場合にはガイドが手配する別の車（小型トラックの荷台にシートと屋根を付けたもの）に乗り換えます。
③ ドルからチャットへの両替は可能だと聞いていますので、必要な場合はガイドに早めに言って下さい。レートはヤンゴンと同程度かと思いますが、定かではありません。
④ ザガインヒルには第二次世界大戦で亡くなった日英印の軍人等の慰霊塔が沢山ありますので、是非、慰霊の程お願いします。
4.バガン
① バガン空港に着くと、入域税一人US$10の支払を求められます。それ以降は個々に拝観料は不要です。受取った領収書はホテルチェックイン時に提示を求められますので必ず保管して下さい。
② バガンには夕陽スポットが何ヵ所かあります。夕日時にはガイドがよく見える所にお連れします。川下り（1時間程度）しながら夕日を見るのも素晴らしいと聞きます。
③ 有名な大きなパゴダより、通りすがりの崩れかけたパゴダの方が趣きがある場合があります。
これと思ったところではガイドに言って止まって見て下さい。
④ 朝空港に向かう途中で朝日の出るタイミングになると思うので、近くの適当なスポットに止まってもらって朝日を眺めて下さい。素晴らしいです。
⑤ ドルからチャットへの両替商はニューバガンに１ヵ所あると聞いていますが、自分で確認した訳ではありません。レートはヤンゴンより悪くなると思います。
5．インレー湖
① 3ドルの入域税がかかります。
② 日中暑くても日が沈むととても寒くなるので、必ずセーター、ヤッケ等を持って出てください。夕暮れ時までに帰るつもりでも、思わぬ時間がかかって遅くなるかも知れません。
6．帰国時
① 帰国時、空港に着くと、空港職員が勝手に荷物を持って運び、後でチップを要求します。荷物を運ばせないか、少々のチャット現金（200チャット程度）を持っている必要がありますす。
② ミャンマー手続時には空港使用税として10ドルが必要です。
以 上
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