紅葉を訪ねる山旅の第二弾。
納得のゆく極上の紅葉だ
鮮やかな紅葉が斜面を染め上げている
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| １６００㍍付近から見上げる磐梯山の紅葉 2005/10/09 09：34 |
【山 行 日】 ２００５年１０月９日(日)（１泊２日）
【コース＆タイム】曇り時々晴れ
我孫子の自宅４：００＝谷和原ＩＣ（常磐道）＝関本ＰＡ（休憩）＝いわきJCT、磐越道＝６：４５磐梯山ＳＡ（朝食）＝磐梯河東ＩＣ＝磐梯ゴールドライン＝７：４０八方台８：００ー８：２０中ノ湯ー９：３５弘法清水ー１０：１５磐梯山頂１０：４５ー１１：１５弘法清水ー１２：２５中ノ湯ー１２：５０八方台＝磐梯ゴールドライン＝五色沼＝裏磐梯・早稲沢温泉民宿（泊） |
１０月９、１０の両日に「磐梯山｣と｢西吾妻山」を歩いてきた｡
紅葉が遅い遅いと心配していたが、やっと帳尻を合わせてくれたかな、とそんな感想を抱かせてくれる山旅になった｡
今週の紅葉は見事だった。やっと納得のゆく紅葉に出会えたという思いが強く、そのうれしさといったらない。
先週の山旅から帰ってからというもの、８、９、１０の三連休の天気がどうなるがじっと眺める日が続いた｡やはり雨模様だ｡来週末の１５、１６の両日もあまり天気がよくないようであった。
そうなると、この三連休を逃すと今秋は紅葉を見ず終わってしまうのではないかと少しあせった｡それならこの三連休も行くしかなく、東北地方はどうやら天気が持ちそうなので、先週同様かみさんの百名山の未踏の山を選んで、「大丈夫かな」と心配しながら、雨の８日は避けて９、１０の１泊２日で「磐梯山」と「西吾妻山」に行ってきた。すごい人出だった。いやあびっくした。やはり皆さん天気を見てくるんだ｡
磐梯山は１６００㍍付近から山頂までの山肌を紅葉が染め上げて、それはそれは目を見張るほど見事で登山をかねての紅葉見物としては最高だった。先週のこともあり、まだ紅葉は早いのではないかと実はあまり期待していなかった。それだけに感動が大きかった。あと２、３日はもつだろうか。
西吾妻山の稜線は、湿原の草紅葉が広がっていた。ここも紅葉は１５００㍍から１６００㍍付近が見ごろとなっている｡磐梯山の紅葉は豪華絢爛で鮮やか、一方、西吾妻山の草紅葉は霧のなか黄金色から錆色に変化する様が淡彩の日本画を見るようで、まさに好対照の紅葉をみることができた。
 磐梯山には過去二回登っているが、今回のコースは八方台からのピストンだ｡このコースはお手軽コースといわれている｡たしかに猪苗代登山口、裏磐梯登山口からのコースに比べると短いが、登山口から中の湯までの道は気持ちよく歩けてこちらの方が快適だ｡
昨夜の天気予報では、この日の天気は、関東は全域で雨、福島は曇り時々晴れだ｡予報通り、常磐道から磐越道に入るとしだいに小雨になり、郡山ＪＣＴの手前で止んだ｡
磐梯河東ＩＣで下りて、磐梯ゴールドラインを登っていくと車でいっぱいの駐車場が現れた｡そこが１１９４㍍の八方台の駐車場だった。到着は７時４０分。この時間で駐車スペースを探すほど駐車場は満杯状態で、これほどの登山者がいるとは思わなかった。この光景を見て「えっ｣と驚いたくらいだ｡それにしても多い｡マイクロバスから団体が降りて準備体操をしているところだ｡５０人はいる。これはたいへんだ｡彼らも動き出した｡この団体に巻き込まれると登山の雰囲気ではなくなる｡それ急げと、間一髪、登山口でこの団体の前に出た｡
登山口から中の湯までは幅広い道が続き、周囲は感じのいいブナの林だ｡なかなかの森だ｡中の湯にはあっというまについてしまった｡この宿はいまは廃屋で建物の前に温泉がぶくぶく沸いている｡
この廃屋の周辺から紅葉が始まっていた｡きょうはどれほどの紅葉が見られるのか、不安と期待が入り混じる｡登山道のコースは紅葉に彩られているが、目を見張り感動するような風景にはなっていない｡このコースは展望に恵まれたコースではないので、紅葉を一望できるようなところがない｡
１４００㍍ぐらいのところからだんだん紅葉がよくなっていくのが分かる｡すると対岸の斜面の紅葉がいい感じで目に飛び込んできた｡このあたりからカメラが離せなくなってきた。
１６００㍍当たりの二股に道標があり板切れに「左へ、お花畑、展望よし」とあった。道なりに南にまっすぐ弘法清水へ行く道を右に分けて、「展望よし」の看板に誘われて東にぐるりと水平移動し弘法清水へ行く迂回路のこの道を左へ行くことにした。
すぐにいっきに展望が広がった｡自分の立っている足元から頂上まで斜面が紅葉に染まっていた｡それもいまが見ごろといわんばかりの紅葉の鮮やかさだ｡圧巻だった｡これだ、私が求めていた極上の紅葉は｡やっと出会えた。ところかまわずカメラを向けたといっていいほど紅葉の素晴らしい眺めになんどもなんどもシャッターを切った｡そしてしばしうっとりと見惚れた｡
ここから平坦な道を少し進むと川上登山口、猪苗代登山口コースに合わさる。ここからの櫛が峰の眺めもいい。目の前に聳えるこの姿をカメラに収めた･･･｡さいどデジカメを取り出したところ液晶に「このカードは使えません」という表示が出て、使用できなくなった｡なんということだ。さきほど何枚も撮ったあの紅葉の写真がすべて駄目になってしまったのか｡正直な話、ショックだった｡あきらめきれない｡しかしどうしようもない。これで気分が落ち込んでしまった｡さっきの興奮から真っさかさまにどん底に落ちてしまったような気分だ｡
ここから登って弘法清水へ着くと大勢の登山者が休んでいた｡何人がいただろうか｡人込みである｡デジカメを首に下げている人を見つけては何人にも私のデジカメがなおらないか尋ねてみるのだが駄目だった｡メモリーカードにデータが残っていることを期待するだけだ｡
弘法清水から頂上への往復がたいへんだった｡頂上までの道は細く大渋滞だ。登りは優先なので下りの人を待つこともなく行くことができたが、下りは団体登山者が多く待つばかりで下りのほうが時間がかかってしまった｡
頂上は登山者で埋まり、あいにくの曇りで展望はなかった｡晴れ男もたまにはこういうこともある｡それとも雨女のかみさんのせいだろうか。
昼食を取り、帰りも同じコースを戻ることにした｡もちろん目当てはあの紅葉である｡デジカメはもう使えないので、この目に焼き付けていくことにした。ビューポイントに腰をおろして頂上までの紅葉を心ゆくまで眺めることにした。満足のゆく紅葉を目の前にして、なんどとなく今年の紅葉はどうなんだとやきもきしたが、これでなんとなく気が済んで清清した気分になった｡
下山してから、裏磐梯の五色沼を巡った｡ここの遊歩道も観光客でにぎわっていた｡紅葉はここまではまだおりてきていない｡私は人込みのこの沼めぐりにウンザリするのだが、かみさんが初めてだというので付き合った｡さすがにかみさんも先まで行っても面白くないと分かったのか、すぐに引き返すことにした。登山をやっていると、この沼めぐりのどこが面白いのかと首を傾げるばかりだ。というのも私はしっかりとこのコースを以前に歩いているのだが、なにも印象に残っていない｡
今日の泊まりは桧原湖北端の早稲沢温泉の民宿だ｡桧原湖の西岸にある「裏磐梯道の駅」をのぞき、そこで使い捨てカメラを購入した｡
この桧原湖の北西部にある高曽根山（1443㍍）に幹の周囲が６㍍という国内最大級のブナが確認されたという報道が９月初旬にあった｡調べてみると裏磐梯の民宿「もくもく」がこのブナへのトレッキングを企画していることが分かった｡行きたいところが次々と出てくるな、といった思いだ｡
民宿の温泉に入っていると、登山者同士の情報交換ができる｡安達太良、西吾妻を歩いてきた人と一緒になった｡やはりどちらも登山者で混雑したという｡
西吾妻に行った人からはいい情報をもらった｡じつは翌日に登る「西吾妻山」はこの民宿のある早稲沢からのコースがあり、ブナの森がいいと聞いていたので、どうしようかと迷っていたのだが、お風呂でこのコースを歩いてきた人と出会い、思いがけなくコース状況を聞き出すことができた｡あまり歩く人がいないのか、会ったのは一組だけで、藪が背の丈越えていたが危ないところはなく道に迷うこともないだろういということだった｡６時３０分に出発して西大顛、西吾妻を往復して２時３０分に下山したという｡
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 デジカメが使用できなくなり、データが無くなってしまったのではないかと情けない報告をしたばかり。それなのに磐梯山の紅葉の写真がここに掲載されているのは？
磐梯山で撮った紅葉写真を復元できないものか。帰宅した翌１１日に、ＩＴ専門の友人に尋ねたところ、復元ソフトでデータを復元できるかもしれないということを教えてもらった。そのソフトで確実に復元できるとはいえないのだが…と語尾を濁したのが気にかかる。
インターネットで調べてみると、たしかに文書、メール、画像、動画などの復元ソフトが販売されている。 有楽町のビックカメラで係員に尋ねたところ「フォトリカバリー３.０(ＡＯＳテクノロジーズ社）」を勧められた。ただ、ここでも「すべて復元できるとは保証できない」といわれた。そうなるとこのソフトを購入しても無駄になるのだが、今回が駄目でも画像を扱う人にはどうしても必要なソフトだからといわれ、６,８０４円で購入した。
パソコンに向かって作業を開始。やはり駄目かなと弱気なったが、パソコンからなんのエラーメッセージが出てこないので処理作業がすすんでいるようだ。結果を見るまで安心できない。１０分ぐらい処理に時間がかかり、なんと小さい画像のサムネールがモニターに現れきたではないか。
復元できたのだ。感激した。駄目かとあきらめながらも、それでもあきらめきれないでわずかな望みをこのソフトにかけたことが幸いしたようだ。
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